ベーシック・インカム

『公共貨幣』「第Ⅰ部 債務貨幣システム」<第6章 国の借金はなぜ増え続けるのか>より

まずこれまでの大きな経済危機発生時のその折々に国が採った財政政策、プライマリーバランスを改善すべく採用され、繰り返された消費税と消費増税、そして禁じ手とされた異次元の金融緩和策をもってしてもそれらが機能しなかった歴史の再録とその要因を示し…

権力の支配手段としてのお金の正体:公共貨幣論から考える-5

権力と支配の質的転換 ここまでの論述では、権力の支配の主体が、銀行にあることに重点を置いてきています。その手段が、民間の中央銀行と部分準備銀行制度であったとしているわけですが、ここに至るまでに巧妙に進化してきたと話を進めます。それが「金が金…

部分準備銀行制度と債務貨幣システム

信用貸出、信用創造を現状可能にしているのは、違法行為からではなく、れっきとした「部分準備銀行制度」という法律で規定されているからです。こうして無から創られた預金、要求払預金は、利息付きで貸し出されたものであり、政府といえども民間が創り出す…

『公共貨幣』「第Ⅰ部 債務貨幣システム」<第3章 日本銀行は必要か>より

・山口薫氏著『公共貨幣』(2015/9/24刊・東洋経済新報社)・山口薫氏・山口陽恵氏共著『公共貨幣入門』(2021/10/12刊・集英社インターナショナル新書)を参考にして「公共貨幣」論のベーシック・ペンションへの組み込みの可能性と方法等を考える<「公共貨…

ベーシックインカムについても語っているトマ・ピケティ新刊書『来たれ、新たな社会主義』:勝手に新鮮書-19

昨日2022/6/16付日経夕刊に、経営学者入山章栄氏による、トマ・ピケティ氏著の新刊『来たれ、新たな社会主義――世界を読む2016-2021』(2022/4/20刊・みすず書房・¥3,520)の書評が載りました。 4月に発売された新刊書ですが、内容は、フランスのルモンド紙…

4つの機能を持つ貨幣、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」「日本銀行法」:公共貨幣論から考える-2

現在日本国内で流通しているお金は、次の3種類。1)政府貨幣(百円玉等の鋳貨、コイン)2)日本銀行券(千円札等)3)預金(銀行の預金口座にある信用のデジタル数字)この3種類で、財やサービスの交換、支払い決済・決算が行われるが、1)2)が現金…

<「公共貨幣」論から考えるベーシック・ペンションと社会経済システム>シリーズ開始にあたって

◆ この社会経済システム改革に必要な何かがまだ描けていない。山口薫氏著『公共貨幣』『公共貨幣入門』:勝手に真剣書ー17(2022/6/3)で紹介した・山口薫氏著『公共貨幣』(2015/9/24刊・東洋経済新報社)・山口薫氏・山口陽恵氏共著『公共貨幣入門』(20…

インフレ率2%達成の鍵は、格差解消の決定打「ベーシックインカム」である理由

こんなテーマでの小論が、ほぼ1年前の8月、ダイヤモンド・オンラインで配信されました。⇒ インフレ率2%達成の鍵は、格差解消の決定打「ベーシックインカム」である理由 | 山崎元のマルチスコープ | ダイヤモンド・オンライン (diamond.jp) 今回急に、経済…

出生数への影響は婚姻数への影響も含めて、ベーシック・ペンションのみ可能

6月3日厚生労働省による「2021年人口動態統計」発表後、関連した以下の3記事を投稿しました。 ◆ 2021年出生数81万人、出生率1.30。過去最低2005年1.26に迫る:2021年人口動態統計より(2021/6/5)◆ 過去何も生んでこなかったマスコミの少子化対策政府批判…

拙論への出生率向上対策としてのベーシック・インカムご提案のYK氏への御礼と回答

5月に投稿した、柴田悠氏著『子育て支援が日本を救う(政策効果の統計分析)』(2016/6/25刊・勁草書房)と『子育て支援と経済成長』(2017/2/28刊・朝日新書)の2冊を参考にしての「子育て支援論」シリーズ。その3回目の◆ 気になる出生率向上と子育て支…

子どもの貧困対策としての「児童手当」制度か?

基本的に、財政規律主義、税と社会保障の一体改革に従っての子育て支援策・少子化対策を、誠実に、突きつめて考察する柴田氏は、そのためには相当の財政出動が不可欠とみ、社会保障の拡充には経済成長が条件とする立場です。ですから、ベーシックインカムを…

忘れられていた異次元金融緩和政策に基づく2%物価上昇目標が、5月、いとも簡単に実現

ウクライナ侵攻がそうした現実に拍車をかけ、日本においては、あの、長く掛け声だけであり、その責任論も有耶無耶になっていた物価上昇率2%という目標が、いとも簡単に実現してしまいました。基本的には、各種資源と原料・原材料、製品・商品の需要と供給…

子育て・保育の本質から考えるべき政治行政と財政政策:柴田悠氏「子育て支援論」から考える-5(総括)

子育て政策の効果を前提としたために、経済政策としての子育て支援論になってしまった感が否めない本書。具体的な子育て政策課題については、解説書として発行された新書『子育て支援と経済成長』の<第5章 子育て支援の政策効果>に関連する記述を読み取る…

増税・財源確保の子育て支援政策のムリ筋:柴田悠氏「子育て支援論」から考える-4

<第9章 政策効果の予測値>から これを受けて、第3章から第8章まで、個別政策に関する仮説・検証作業を経て、最後にそれら社会保障政策(=変数)が及ぼすとみられる効果を、具体的数値予測化したのが本章です。筆者は、社会保障政策と表現していますが…

ベーシック・ペンション導入が望まれる社会-4

「生活福祉資金の特例貸付」とは この制度は2020年3月にスタートした、無子・保証人不要の貸付金制度で、元来あった「緊急小口資金」と「総合支援資金」の貸し付け条件を大幅に緩和。 社会福祉協議会(社協)職員が面談して収入や返済計画を確認していたも…

ベーシック・ペンション導入が望まれる社会-3

健康保険の違いによる子どもの受診日数の違いと所得格差 健保には、大企業の社員などが入る組合健保、公務員などの共済組合、自営業者や非正規労働者らの市町村国保などの種別がある。ここでも、未就学児の受診日数に違いがあり、市町村国保の受診は2021年以…

2022年2月生活保護受給164万世帯、現役世代も増加:ベーシック・ペンション導入が望まれる社会-1

2022/5/15付日経に「生活保護、現役世代も増加 コロナ禍に高水準続く 2月164万世帯、就労支援の強化急務」と題した記事が掲載されました。 これは、5月11日厚生労働省公表の、今年2月時点の生活保護受給世帯数・速報値に基づくもの。その世帯数は、前年同月…

鈴木亘氏による非常時対応可能既存社会保障制度改定提案:日経経済教室「社会保障 次のビジョン」から-2

3月上旬、日経<経済教室>欄で、<社会保障 次のビジョン>というテーマで、3人の学者による小論が連載されました。それぞれを順にその内容を取り上げ、当サイト提案の日本独自のベーシックインカム、ベーシック・ペンションの必要性・有効性と結びつけて…

日経経済教室「社会保障 次のビジョン」から-1

中間層の形成、格差拡大の抑制、消費の下支え、そして経済の持続的成長と連なり、経済・財政・社会保障の一体化による分配と成長政策、と現内閣標榜の新しい資本主義の実現でそれが可能となります。しかし現実は、いわずもがな、です。ではその成長も可能と…

2020年6月~8月のベーシック・インカム多面的考察論:2020年ベーシックインカム考察からベーシック・ペンション提案までのプロセス-2

先月、ベーシック・ペンションの2022年版提案を、<2050年日本独自のベーシックインカムJBPC完全実現に向けての2022年提案>シリーズとして、専門WEBサイト http://basicpension.jp で以下のようにまとめたところです。<第1回>:ベーシック・ペンション法…

2020年3月~6月のベーシック・インカム初期考察論:2020年ベーシックインカム考察からベーシック・ペンション提案までのプロセス-1

先月、ベーシック・ペンションの2022年版提案を、<2050年日本独自のベーシックインカムJBPC完全実現に向けての2022年提案>シリーズとして、専門WEBサイト http://basicpension.jp で以下のようにまとめたところです。 <第1回>:ベーシック・ペンション…

エッセンシャル・ワークの本質と価値評価の困難さ

そこでの価値は、貨幣価値では表現尽くしきれないもの、ということになります。しかし、日本の政治で行われている介護職や保育職への賃金補填は、市場価値を意識する性質と、それから切り離して公的な価値に補正する性質を併せ持ちます。また比較する例とし…

WANを精神的基盤とする新しい女性主体政党・政治会派創設提案-2

女性主体の政党・政治会派。当然、女性に支持される政策を掲げ、その実現を目的とするわけですが、それはほとんどの男性にも支持されるものでしょう。その組織的基盤をどのように創るかは次回のテーマとして、その前に、どのような理念のもと、方針に基づき…

ベーシック・ペンション導入時の生活保護制度廃止とプロセスでの課題

ベーシック・ペンション提案の根本は、さまざまな問題を抱える現状の「生活保護制度」を廃止し、それに代わる、より望ましい社会保障制度を確立することにあります。そのためには、現状の生活保護制度の廃止に断固として反対する人々が納得する制度であるこ…

ベーシック・ペンション専用デジタル通貨への切り換え時までのマイナポイント支給額の年次ごとの推移試算

BPマイナポイントを段階的に支給することの理由の一つは、過剰な流動性を継続することで発生するインフレリスクを抑制することにあります。そこで、前回提案したBPMP発行基準に則って毎年どれだけの金額が発行されるかを試算してみます。その提案は、以下の…

少子化・高齢化社会対策優先でベーシック・ペンション実現へ

1.社会保障制度優先政策課題反映計画 <第2フェーズ:2031~2040年> 1)国民年金制度・老齢基礎年金制度の廃止と生活基礎年金制による新・国民皆年金制移行 2)高齢者基礎年金、65歳以上生活基礎年金実現に伴う厚生年金保険制度の改正および同制度の賦…

2050年ベーシック・ペンション完全導入に向けてのベーシック・ペンション制度2022年提案基本方針

1.2021年提案ベーシック・ペンションの段階的導入2.専用デジタル通貨JBPC実現までの支給通貨方式の段階的変更3.社会保障制度体系の総合的改正に向けての同関連制度および法律の段階的改正4.日銀によるJBPC発行管理運用システム開発状況に併せての段…

日銀のベーシック・ペンションのシステム開発・システム管理コスト問題

日銀法改正が不可欠:デジタル通貨発行で日銀法改正規定路線化 中央銀行デジタル通貨(CBDC)の導入に向け、これを法定通貨とするには財務省が所管する通貨法改正が必要であり、日銀や金融庁と緊密に連携して制度設計等その準備に入ったとされています。CBDC…

ベーシック・ペンション導入によるインフレリスクと対策を考える:ベーシック・ペンション実現へのヒント-3

過剰流動性の発生がインフレの一因となるとされています。すなわち、現在アメリカ・バイデン政権によるバラマキが、インフレを招き、FRBが引き締めに入っている状況がその端的な事例です。バラまかれたカネで購買意欲が高まり、求人も増え、労働力不足により…

ベーシック・ペンション実現へのヒント-2

当サイト提案の、日本独自のベーシックインカム、ベーシック・ペンション生活基礎年金実現に向けて、さまざまな課題があります。その視点で、種々の情報から改善・解決につながる、つなげることができると思われるもの、コト、情報を、都度取り上げ、日本独…