政治

『22世紀の民主主義』実現の前にやるべきことがある:2050年の政治と民主主義-1

先日、成田悠輔氏著『22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる』( 2022/7/6刊・SB新書)を読みかけの状態だが、として以下のブログをアップした。◆ 知らなかった私自身を恥じるべきか、天才成田悠輔氏の新刊『22世紀の民主主義』:…

倫理観欠如の国会議員と政党:国政の普通を変えていくべき21世紀

もう1ヶ月近く前になるが、7月12日付日経に◆ 「選挙なく全う」前例なし 政権運営「黄金の3年」の虚実 2年後に自民総裁選 :日本経済新聞 (nikkei.com)と題した記事が載った。安倍元首相が銃殺された後を受けての前々日7月10日実施の参院選での自民党の大勝…

慣習化・定型化した世論調査への疑問

今日の朝刊。日経では、日経リサーチと東テレ7月29~31日実施の、中日新聞では共同通信社7月30~31日実施の世論調査結果が報じられている。 この続きは眼の前の課題に対する評価のみで示される内閣支持率。慣習化・定型化した世論調査への疑問 – 2050 SOCIETY

2022年7月参院選で議員資格を失くし、JR無料パスを返却すべき元参院議員は47人

2021年10月の前回衆院選で、落選したかもしくは立候補せず議員資格を失った元議員が、きちんとJRパスを返しているかどうかを調べた。その結果、なんと、対象者101人中14人13.86%が、紛失届を衆院事務局に提出、すなわち返却していなかった、と。同紙記者が…

勝手に新書-20:天才成田悠輔氏の新刊『22世紀の民主主義』

◆ 可視化社会、フェミニズム、お金の未来、SDGs、22世紀民主主義、食と農。5の付く日曜日ポイント20倍、読書用新刊新書まとめ買い:勝手に新書集ー18(2022/6/7)の中でまとめて紹介したうちの1冊・『22世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治…

こどもは公共財か、社会の覚悟で少子化は改善できるか:日経経済教室「少子化に打つ手はないか」から考える-2

この人口動態統計結果が出た後、日経が同月下旬に、「少子化に打つ手はないか」と題した<経済教室>レベルでの3人の学者の提言をシリーズ化して掲載。前回から、それぞれを順に概説し、評価・批判するシリーズを始めています。第1回は、松田茂樹中央大学…

「美しい国、日本」を脅かすのは、政治的無関心か、政治的無関心を喜ぶ保守政治か、それとも

6月11日付フィナンシャル・タイムズ掲載のアジア・ビジネス・エディター、レオ・ルイス氏の投稿記事の日本語訳が、今日7月15日日経に転掲載されていた。確か、同紙は日経が買収し、その傘下にある世界的にも名が通った英国の経済紙である。(なぜか英国内…

日銀保有国債5割超で考える別次元ベーシック・ペンション給付・運用管理システム

提案している日本独自のベーシックインカム、ベーシック・ペンション生活基礎年金の金融財政システム及び社会経済システムにおける合理性について継続して検討・考察を進める。こういう認識に基づく課題の一つが、財政規律・財政健全化、税と社会保障の一体…

2021年度税収67兆円、過去最高を更新

7月1日付日経及び中日、両紙で目にした、「2021年度国の税収、過去最高の67兆円」という見出し。提案している、ベーシック・ペンションとの関係で、こうした財政に関する動向には、興味関心が高く、同日付と1日空けての7月3日付の以下の日経の2記事を…

続く借金地獄と日本の3つの破局シナリオ

日本の失われた30年で積み上げた政府の借金は、2019年現在の国・地方の長期債務残高では1106兆円。国民一人当たりでは877.8万円。2019年の政府の歳入のうち、税収が62.5兆円(因みに、速報値の2021年の税収は過去最高を更新し67兆円)で、歳出のうち国債費が…

自由民主主義国の人口は世界人口の13%のみ

自由主義・民主主義国家が常に正義であり、対する悪とされる強権・権威独裁国家が滅びるなどという勧善懲悪は、フィクションの世界のことに過ぎないのも現実である。そうした中、民主主義国そのものの影響力が弱まっている事実をまた看過できない。 この続き…

参議院議員選挙にどれほどの意味・意義があるか:一院制改革を掲げる政党皆無の高給国会議員職選考イベント

問われることのない国会議員、参議院議員の適格性 国家公務員法は適用されない、特別職の国家公務員である国会議員。衆議院議員と同様、参議院議員もそうであり、7月10日投開票で選出される国政選挙は、国家公務員試験に替わるものということになります。…

『公共貨幣』「第Ⅰ部 債務貨幣システム」<第6章 国の借金はなぜ増え続けるのか>より

まずこれまでの大きな経済危機発生時のその折々に国が採った財政政策、プライマリーバランスを改善すべく採用され、繰り返された消費税と消費増税、そして禁じ手とされた異次元の金融緩和策をもってしてもそれらが機能しなかった歴史の再録とその要因を示し…

政治的ゲーマーに長期政策の時間軸はない。ただ国政選挙に身を委ねるのみ

前日、他サイトで<時間軸>という用語が気に入ったことをきっかけに◆ 時間軸という見えない軸を、今、考えてみる(2022/6/19)というブログを投稿しました。そこでは、その日に経験したこと、日経の文化欄記事を読んで感じたこと、その内容を、時間軸をキー…

保育サービス支出総額だけの統計論のムリ筋:子育て柴田悠氏「子育て支援論」から考える-2

今月初めに、投稿したブログ◆ 柴田悠氏著『子育て支援が日本を救う』『子育て支援と経済成長』:勝手に新書-8(2022/5/1)で、柴田悠氏著『子育て支援が日本を救う(政策効果の統計分析)』(2016/6/25刊・勁草書房)『子育て支援と経済成長』(2017/2/28…

『検証 政治改革 なぜ劣化を招いたのか』 構成

現時点で未読なのは、第9章以降、筆者の具体的な改革提案部分です。しかし、その第9章「新・政治改革に向けて」も、終章「まとめ」も、サブタイトルに「議論を」と呼びかける形で終わっています。 結局、政治行政、国会・選挙制度等の改革には、政党が議論…

小林美希氏3月8日「国際女性デー」現代ビジネス寄稿2小論から考える女性主体政党創設提案

過去何冊かの著書を入手して読んだことがあるジャーナリスト小林美希氏。一昨日3月8日の「国際女性デー」に、現代ビジネス | 講談社 (ismedia.jp)に前編・後編2つの記事を寄稿したことをFacebookに投稿していたので、読んでみました。 前編は、 3月8日は…

WANへの投稿と「クオータ制を推進する会」活動と

「WAN 特定非営利活動法人ウィメンズアクションネットワーク」の会員に今年度からなっています。今年4月から新しい年度に入るのですが、入会の目的の一つとして、提案したいことがあり、今期中になんとか、と思っていたことを昨日やっと行うことができまし…

WANを精神的基盤とする新しい女性主体政治グループ創設提案-3

WANを精神的基盤とする新しい女性主体政党・政治会派の創設と女性国会議員の多数輩出による政治・行政改革を提案する4回シリーズを始めています。<第1回>:女性主体政党・政治会派、2025年創設提案(2022/2/24)<第2回>:女性主体政党・政治会派の理…

WANを精神的基盤とする新しい女性主体政党・政治会派創設提案-2

女性主体の政党・政治会派。当然、女性に支持される政策を掲げ、その実現を目的とするわけですが、それはほとんどの男性にも支持されるものでしょう。その組織的基盤をどのように創るかは次回のテーマとして、その前に、どのような理念のもと、方針に基づき…

公務員および公務業務の在り方から考える行政システム改革

このシリーズは、次の3記事構成です。 <第1回>:公務員という仕事の人気・不人気:社会経済の変化が必要とする行政システム改革-1(2020/3/19)<第2回>:行政システム開発庁の設置を:行政標準業務システム開発による行政システム改革-2(2020/3/…

女性参政権、女性活躍キャンペーンの違和感。女性自身の感覚・ことばで理念・方針を

なぜ女性主体の政党・政治会派が必要か?その理由・答は、至極簡単、単純です。男性優位で男性がほとんどを占める政党・政治会派に対して、それがないことの方が不思議ではないでしょうか。人口の半数(以上)を占める女性が、その仕事や生活や働き方・生き…

生活扶助の配分や条件を決めるべき「私たち」とは一体誰か、どのように決めるのかを問う

貧困解決において中心的な手段は所得保障である。日々の暮らしのお金が足りないのに、サポートや自立支援ばかり強調するのはいい加減にすべきだ。社会扶助は、貧困解決のために、もっと使えるように、社会保険や社会手当と組み合わせて、柔軟に配置したほう…

今だけ金だけ自分だけ:一語一憂-1

最近見聞きすることが随分増えた気がする「今だけ金だけ自分だけ」という言葉。今よければいい、今だけよければいい、今こそよければいいという明日や未来を考えない生き方、行き方、ビジネス。金こそ命、すべてはカネ、カネだけが生きがい、カネを儲けてな…

レアンドロダミアンと川崎フロンターレとの一期一会譚

中村憲剛の話が先ず良い。Jリーグチャンピオンチームが、変化・変革を求めての元ブラジル代表獲得。その意図を素早く汲み取り、チームの変革に取り組む上での信頼性抜群のベテランリーダーの言葉。そして、着実に自身の変革にも取り組みつつ、チームとメン…

第1回全世代型社会保障構築会議・公的価格評価検討委員会合同会議から-1

岸田新政権の稼働に伴って設置された「新しい資本主義実現会議」と関連会議・委員会等について触れたのが次の記事。◆「新しい資本主義実現会議」は機能するか:その限界とかすかな期待(2021/11/17) その「新しい資本主義実現会議」についてその動向に今後…

斎藤幸平氏著『人新世の「資本論」』紹介・考察シリーズ記事案内

Amazonの新書ランキングを見ると、発刊以来1年以上立つけれども未だに売れ続けている斎藤幸平氏著『人新世の「資本論」』(2020/9/17刊・集英社新書)。 既に累計40万部以上売れているようです。 この書をテーマに、今年4月・5月に https://2050society.c…

ヤングケアラーとは

昨日2021/11/21に「親ガチャ」というコトバが広まっていることを知ったことから以下の記事を投稿。◆ 親ガチャ、マルトリートメント、ヤングケアラー:子どもを主体とする支援センターの必要性(2021/11/21)その親ガチャの一つの現実例・現実問題を示す用語…

具体性がない、薄い主張・反対意見展開の「論説」の重さはイカほど?

資本主義の在り方を議論することは、今に始まったものではなく、延々と続けられてきている。 現在は、資本と富の寡占化・集中、格差の拡大が昂じたことによる「行き過ぎた資本主義」がグローバル社会における共通命題になっているわけだ。 この続きは「「新…

Z世代は気候変動問題に関心、日本は関心度低下。安易な世代論を排して考える世代別クオータ制

2021/11/17日経記事◆<第4の革命 カーボンゼロ>グリーンポリティクス(2)Z世代が迫る脱炭素 若者20億人の奔流を読んでのメモを。 世界に20億~25億人存在し、世界人口の3割を占めるとい1990年代半ば以降生まれの「Z世代」。米ピュー・リサーチ・センター…