2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『ポストコロナの「日本改造計画」』における竹中平蔵氏のベーシックインカム論

ここで大切なのは、「個人の生活スタイルはバラバラで、自由なものであるという前提」としている部分です。 これが、ユニバーサル・ベーシックインカムの基軸になってもいる考え方です。 ですから、竹中氏には、もう少し頑張って、ベーシックインカムを社会…

岩田規久男氏による財政破綻不安不要論:『「日本型格差社会」からの脱却』からー4

本稿の前提となる、岩田氏の主張の軸であるデフレ脱却のための財政金融政策は、次の通りです。1)金融政策 従来どおり、2%の物価安定目標達成のための「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」政策を継続2)財政政策 基礎的財政収支の黒字化を急がず、そ…

岩田規久男氏による「給付付き税額控除制度」提案とベーシックインカム批判

『「日本型格差社会」からの脱却』 同書の中で、岩田氏は、日本の格差社会化の要因である長期化しているデフレからの脱却を目標に、経済政策において所得再分配の在り方の見直しと税制改革等の実行を提案しています。 その税制改革の一つに、負の所得税、給…

岩田規久男氏提案「21世紀の日本経済の課題」評価:『「日本型格差社会」からの脱却』からー2

1.アベノミクスを評価するが、不明瞭な自民政権の経済財政政策批判 前回、日本格差は、日銀の誤った金融政策に拠る、デフレの長期化が発生原因と岩田氏はしていることをお伝えしました。 但し、それは、現状の黒田総裁下における長期に渡る大胆な金融緩和…

岩田規久男氏による「21世紀の日本経済の課題」:当サイト2050年長期社会経済政策比較

初めに岩田氏は、現実の格差拡大は、ジニ係数では説明できない問題に起因するとし、特に、非正規社員の大幅増加に象徴される雇用の二極化がもたらしたとします。 それを辿ると、1990年代以降の日銀の失策が招いた、ディスインフレを経由してのデフレ化及びそ…

ベーシックアセット提案の宮本太郎氏のベーシックインカム論-1

8月8日、朝日新聞GLOBE+で、宮本太郎中央大学教授へのインタビュー記事【宮本太郎】行き詰まった社会保障、でもすべてベーシックインカム頼み、は危うい :朝日新聞GLOBE+ (asahi.com) が公開されました。 今年4月に同氏著 『貧困・介護・育児の政治 ベ…

コロナ禍及び現状から考える介護制度改革検討案:社会政策 長期ビジョン及び短中長期重点戦略課題として

お断りしておきたいと思いますが、介護サービス事業における効率化は、利用者へのサービスの合理化・効率化、極端を言えば省力化・サービスレベルの縮減を意味するものではありません。 利用者の送迎や、利用者宅への往復のための時間と諸コストを削減し、直…

ベーシックインカムを突き詰めて考えたことはない竹中平蔵氏

2020年10月12日にマネーポストWEBに掲載された「ベーシックインカム導入で50代会社員が大損か 月8万円収入減も」と題した記事にも取り上げられた、竹中平蔵氏の年金制度等全廃による月額7万円ベーシックインカム支給暴論。 それを元に、今年2021年1月14日に…

脱炭素、グリーントランスフォーメーション(GX=緑転)4つの課題

緑のルールのスタンダード策定の主導権は、既にEUにあることは動かしがたい事実。 日本がそこに一定のプレゼンスを得るには、今後の運用とスタンダードの見直し・修正に、公平な立場で関わり貢献すること、と認識し、行動することが望ましいと思います。 国…

ベーシックインカム、ベーシック・ペンションと財政赤字、デジタル通貨、外国為替相場との関係:ベーシックインカム現実的実現法考察-7

専用デジタル通貨発行・給付によるベーシック・ペンションの合理性と必然性 既に社会生活上、社会経済上、現金への依存度の低下は加速しています。 クレジットカードはある意味過去の決済手段になりつつあり、各種電子マネーが主流になりつつありますが、あ…

国政政策 2050年長期ビジョン及び短中長期重点戦略課題

1.内閣・行政改革 (基本方針) 人間の本質的な不完全性と権力・権益に対する欲求と麻痺により、その時代、その社会において政権と政治に種々多大な誤りや横暴が表出し、社会問題を長期化しかつ拡大させます。 そうした政治状況からの回復・修正を、都度、…

経済政策 2050年長期ビジョン及び短中長期重点戦略課題

1.自給自足経済政策 (基本方針) コロナパンデミックで経験した物流・人流の停止等の経験、また国家間の力学的な問題等から想定すべき、経済の安全保障ニーズに基づき、まずその基本である国内で還流・循環する自給自足経済の確立を目指し、確実に実現し…

ベーシックインカム導入によるインフレリスク対策-2:ベーシックインカム現実的実現法考察-6

現実的に、ベーシックインカム、あるいはベーシック・ペンションの厖大な通貨発行で懸念されるインフレに確実に効く方策はあるか。 正直、やってみないとわからない、起きるかもしれないし、大したインフレにならないかもしれない。 そもそも、特にベーシッ…

社会政策 2050年長期ビジョン及び短中長期重点戦略課題

2.保育政策・子育て支援政策、少子化対策・こども貧困対策 (基本方針) 長期化し、歯止めがかかっていない出生率低下・出生数減少、少子化対策の抜本的な見直しを、2050年人口1億人への人口減少社会を想定して行い、目標とする社会の実現を図る。 それと…

ベーシック・ペンション導入によるインフレリスク対策-1:ベーシックインカム現実的実現法考察-5

先に種々のインフレ発生要因を見ましたが、実際のインフレ及びハイパーインフレは、なにか一つだけの単独要因で発生・進行するものではなく、複数の要素・要因が関連関係し、複合的に伝搬・拡大・継続するものと考えます。 そこで、その要因とされるリスクの…

国土・資源政策 2050年長期ビジョン及び短中長期重点戦略課題

国土・ 2.電力・エネルギー自給自足による安全保障・維持・開発管理 (基本方針) 気候温暖化・自然環境破壊などがもたらす国民生活、各種事業活動上の不安・悪影響を抑止し、将来に向けて持続可能な電力・エネルギー自給自足体制の整備、安心・安全を保障…