2021-01-01から1年間の記事一覧
今年2021年、当サイト管理者が運営する他の2つのサイトで展開した、新刊新書を取り上げて考察するシリーズ。第1回:「『資本主義から脱却せよ』から考える社会経済システム」シリーズ (2021/12/18)第2回:「『新型格差社会』から考える分断・格差抑止の…
現在でも立憲民主党が復活を提案している農家への「戸別所得保障制度」。 私も一時期、農家の戸別所得補償制度に疑問を抱いていました。 理由は、何もしないことにさえ補助金が拠出されることへの疑問です。 その疑問は今も持っており、食料自給率向上のため…
本章の最後に、農協が迫られる改革の本質について筆者の考えを確認し、その後私の思うところを少し添えたいと思います。 一部の利益が集中しないように相互扶助で小農・家族農業を営む農家や地域住民の利益・権利を守り、命・健康、資源・環境、暮らしを守る…
保守、安全保障がどこか変? ここまでの内容からは、日常生活における「種」をめぐるリスク、不安・懸念はほとんど感じられません。 しかし、この章で筆者が提起した問題は、同意できることが大半です。 社会的共通資本としての農業とその起源としての「種」…
1976年創業で、都心部中心に国内外で86店舗を構える東急ハンズ。LOFTと共に一時代のライフスタイル創出のシンボル的店舗だった東急ハンズが、ネット通販の拡大やコロナ禍で業績悪化。HCのカインズに買収されることに。時代の移り変わりは、止めようがない。 …
本章のタイトルにある「パラダイム転換」について。学者や評論家が好んで使う「パラダイム転換」という用語。私には、その元来の意味不明性から、過去の用語になっているという認識ですが、野口氏が言う「パラダイム転換」とはどういうものか。項目の小見出…
今回は、初めての試み。ポイントは、短時間でやれること、やること。果たして続くかな、この「日経、失敬、一計、OK?」シリーズ。他にも今月に入って始めたシリーズが多くて・・・。詳細は明日から陽が長くなる!冬至から始める「日経、失敬、一計、OK?」…
本章で論じられたCBDC発行の壁は、JBPCの発行の壁と共通あるいは同一のものでしょうか。その根本は、既存の市中銀行の位置付け・存在意義を認め、温存する立場か、その改革を想定してCBDCを考え、実現をめざす立場かという異なる前提との関わっています。 JB…
仮に仮想通貨(リブラ改め)ディエムが、グローバルに流通すると、膨大な額の現預金がディエムに交換され、市中銀行の預金が戻らなくなります。極端を言えば、市中銀行は要らなくなる。これと同様、中央銀行が自ら口座を開設し、CBDCを発行し、この口座で決…
CDBCの利用範囲の方式には、以下の2種類がある。1)小口専用:・1回の送金額に限度を設定するか、保有自体に限度額を設定する。・利用者は主に個人となり、企業の多額決済に利用できず、銀行預金の口座振替方式が用いられる。2)限度額なし:・企業間決…
本章は以下のように構成されています。 第1章 リブラが口火を切ったデジタル通貨 1.世界通貨「リブラ」の構想が与えた衝撃 2.電子マネーではなく、仮想通貨だから重要 3.本当は日本にとっても大問題 4.プライバシーを求めるのか?管理社会を許容す…
2021/12/15付日経1面に「アパレル大手、日本国内に生産回帰 コロナで物流混乱 ワールドやTSI」と題した記事が載った。 日本のアパレルは、1970年代から生産基地を中国や東南アジア諸国に移転。その理由が、大量生産と格安な人件費によりコスト低減を図るた…
先日当サイト管理者のパーソナルWEBサイトの以下のブログで、野口悠紀雄氏著『CBDC 中央銀行デジタル通貨の衝撃』(2021/11/15刊・新潮社)を紹介しました。◆ 野口悠紀雄氏著『CBDC中央銀行デジタル通貨の衝撃』:勝手にしん・せん書-3 (2021/12/12)…
最近見聞きすることが随分増えた気がする「今だけ金だけ自分だけ」という言葉。今よければいい、今だけよければいい、今こそよければいいという明日や未来を考えない生き方、行き方、ビジネス。金こそ命、すべてはカネ、カネだけが生きがい、カネを儲けてな…
構造改革という言葉を用いることが適切とは思わないが、要は、今後もクラウドサービスのニーズは、国内に限っても拡大し続けることは間違いないはず。 であるならば、そのための供給体制の整備・拡充を、半導体事業と並んで、国家プロジェクトとして、産官学…
昨日2021/12/11に何とか予定の期間内に読み終えた、野口悠紀雄氏著『CBDC 中央銀行デジタル通貨の衝撃』(2021/11/15刊・新潮社)。 本書購入は、運営する日本独自のベーシックインカム、ベーシック・ペンション生活基礎年金提案WEBサイト http://baiscpensi…
このところのグローバリズム批判の軸にある行き過ぎた資本主義がもたらすさまざまな格差と分断。 いわゆる新自由主義の考え方と行動と一致する農業問題であるが、これが人の生活の基礎である食料と直結しているが故に、こうした弊害と切り離して長期的な視点…
今回の日経記事で扱うのは、公的年金制度ではなくて、加入は任意の企業年金についてである。 まずそのうちの一つ、確定給付年金(DB)について。 そこでは、受給者への支払総額が掛け金総額を上回る「取り崩し期」に入った企業が、2020年度に初めて5割に達し…
中村憲剛の話が先ず良い。Jリーグチャンピオンチームが、変化・変革を求めての元ブラジル代表獲得。その意図を素早く汲み取り、チームの変革に取り組む上での信頼性抜群のベテランリーダーの言葉。そして、着実に自身の変革にも取り組みつつ、チームとメン…
斎藤幸平氏のベーシックインカムへの単純な理解 この程度の認識で、ベーシックインカムへの疑問を呈しているのです。 なぜか、月額7万円で社会保障をすべて削るのがベーシックインカムと、「例えば」とはしていますが、緻密なマルクス論調査分析を行なった…
2小論の中に、憶測レベルでの賃金停滞要因が、少しはありました。 それも含めて、賃金停滞の定性的要因と思われるものを、以下にメモしてみました。 1)正規雇用者比率・数の低下・減少と非正規雇用者比率・数の増上昇・増加2)高齢者雇用延長に伴う現役…
非常にインパクトがある、というか、衝撃的であり、突き動かされる内容の新刊新書を読み終えました。 堤未果氏著『デジタル・ファシズム 日本の資産と主権が消える』(2021/8/30刊・NHK出版新書)です。 本書を、何回かに分けて当サイトで取り上げて紹介…
そもそも、ベーシック・サービスを提案している研究者も政党も、具体的にベーシック・サービスとはどういうものか、どういう制度・法律に基づき、なにを論じている財源とし、どの規模の財政支出を必要とし、どのように運営・管理するのか、提示・提案してい…
岸田新政権の稼働に伴って設置された「新しい資本主義実現会議」と関連会議・委員会等について触れたのが次の記事。◆「新しい資本主義実現会議」は機能するか:その限界とかすかな期待(2021/11/17) その「新しい資本主義実現会議」同様に注目しているのが…
WIRED誌の2021/11/12号に、GIAN M. VOLPICELLI 執筆、 MADOKA SUGIYAMA氏 訳による「仮想通貨「Worldcoin」は、ベーシックインカムを実現できるか | WIRED.jp」と題した記事が掲載されている。 当サイトで提案する日本独自のベーシックインカム、ベーシック…
昨日2021年12月1日付日経に、日経グループ企業でもある英国Financial Times 紙2021/11/26掲載の アジア・エディター ロビン・ハーディングによる「インフレ無風のアジア」というタイトルの記事が載った。 短い記事だが、分かりやすく翻訳されており、興味深…
昨日2021/11/30に何とか駆け込みで11月中に読み終えた、鈴木宣弘氏著『農業消滅 農政の失敗が招く国家存亡の危機』(2021/7/15刊・平凡社新書)に大きなインパクトを受けました。 今回は、<勝手にしん・せん書>シリーズの2冊目に同書を取り上げます。 こ…
岸田新政権の稼働に伴って設置された「新しい資本主義実現会議」と関連会議・委員会等について触れたのが次の記事。◆「新しい資本主義実現会議」は機能するか:その限界とかすかな期待(2021/11/17) その「新しい資本主義実現会議」についてその動向に今後…
相当乱暴な流し読みで一応、最後のページまで到達したので、その中に描かれたベーシックインカム(らしきもの)について、簡潔に紹介したいと思います。 ベーシックインカム論でなく、基本的には、資本主義が崩壊した後の理想社会を描くSF仕立ての小説である…
県民割とは、都道府県などが域内での旅行費用や飲食等消費購買費用等を住民に補助する制度。 苦境が続く旅行業界の救済や停滞する消費の活性化を目的とした、国によるGoTo トラベルの地域版といえるこの県民割。 特徴は、当然、実施都道府県に住む住民だけが…