農協改革問題の根源及び本質、あるべき形

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 本章の最後に、農協が迫られる改革の本質について筆者の考えを確認し、その後私の思うところを少し添えたいと思います。

 一部の利益が集中しないように相互扶助で小農・家族農業を営む農家や地域住民の利益・権利を守り、命・健康、資源・環境、暮らしを守る協同組合組織が農協。
 
 その農協改革を迫るのが、政権と結びついた「オトモダチ」企業で、その要求を代弁し、実現のお先棒を担ぐのが、安倍内閣では「未来投資会議」、菅内閣では「成長戦略会議」。
 それを引き継いだ岸田内閣における「成長戦略実現会議」も恐らくその流れを踏襲すると考えられます。
 この「オトモダチ」への便宜供与、「いまだけ、カネだけ、自分だけ」の「3だけ主義」の対極に位置するのが、先述した、命と暮らしを核にした共助・共生システムを基盤とする農協としているのです。

 

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食料自給率、食の安全から守るべき農家・農業・農産物・農協:鈴木宣弘氏著『農業消滅』から-3 – 2050 SOCIETY