農業

トラクターをFCV(Fuel Cell Vehicle)水素燃料電池車に

トヨタのFCVはなかかな広がりを見せていません。最大のネックの一つが、水素燃料を補給する水素ステーション設置の高コストと普及台数の少ないこと。相互に関係している要因なので、どこかの時点でブレイクスルーことも、現状ではイメージできない。そうした…

「『日本の食と農の未来』から考える」シリーズ

小口広太氏著『日本の食と農の未来 「持続可能な食卓」を考える』(2021/9/30刊・光文社新書)を、2050年の望ましい日本社会創造をめざすWEBマガジンサイト https://2050society.com の2022年最初のテーマとして取り上げ、「『日本の食と農の未来』から考え…

都市生協における消費者と生産者の結びつき

次にイメージできるのは、やはり都市部を中心に強く根付いている生活協同組合の組織化・ネットワーク化。 共同購入や組合員宅への配達は、消費者と生産者との結びつきを重視し、前提とした「食と農」の生活として定着し、現在の多種多様なローカル・フードシ…

『日本の食と農の未来』から考える-3

ローカル型コミュニティとテーマ型コミュニティ 一般的には「地域で支える農業」「地域支援型農業」と訳されるCSA。 そのコミュニティには、以下のローカル型とテーマ型があるとします。 1)ローカル型:物理的な範囲のコミュニティで、市区町村等の行政単…

『日本の食と農の未来』から考える-2

・農業就業人口とは1)自営農業のみに従事した者2)自営農業以外の仕事に従事していても年間労働日数で自営農業が多い者・基幹的農業従事者とはそのうち普段仕事として主に自営農業に従事している者 この続きは増える新規就農形態と広がる有機農業の課題:…

グローバル・フードシステムを見直すべき時代:『日本の食と農の未来』から考える-1

グローバル・フードシステムを前提とすることは、自ずと食と農を海外依存とからめて論じることになりますし、食料自給率が低い日本も例外なく、そこに組み込まれているわけです。 またグローバル・フードシステム視点では、斎藤幸平氏のベストセラー『人新世…

小口広太氏著「『日本の食と農の未来』から考える」シリーズ、始めます

昨年12月後半にシリーズとして投稿した、鈴木宣弘氏著『農業消滅 農政の失敗が招く国家存亡の危機』(2021/7/15刊・平凡社新書)を参考にした農業政策考察シリーズが、リンクして紹介したTwitterでリツイートされるなど、想像以上に多くの方々にお読み頂きま…

2021年発刊新書考察シリーズ振り返り-5、6

今年2021年、当サイト管理者が運営する他の2つのサイトで展開した、新刊新書を取り上げて考察するシリーズ。第1回:「『資本主義から脱却せよ』から考える社会経済システム」シリーズ (2021/12/18)第2回:「『新型格差社会』から考える分断・格差抑止の…

「食料・農業・農村基本計画」「みどりの食料システム戦略」に農業政策転換の兆し:鈴木宣弘氏著『農業消滅』から-4

現在でも立憲民主党が復活を提案している農家への「戸別所得保障制度」。 私も一時期、農家の戸別所得補償制度に疑問を抱いていました。 理由は、何もしないことにさえ補助金が拠出されることへの疑問です。 その疑問は今も持っており、食料自給率向上のため…

農協改革問題の根源及び本質、あるべき形

本章の最後に、農協が迫られる改革の本質について筆者の考えを確認し、その後私の思うところを少し添えたいと思います。 一部の利益が集中しないように相互扶助で小農・家族農業を営む農家や地域住民の利益・権利を守り、命・健康、資源・環境、暮らしを守る…

農産物の「種」を守ることは、国家による協同組合事業

保守、安全保障がどこか変? ここまでの内容からは、日常生活における「種」をめぐるリスク、不安・懸念はほとんど感じられません。 しかし、この章で筆者が提起した問題は、同意できることが大半です。 社会的共通資本としての農業とその起源としての「種」…

現在食料自給率38%、2035年の衝撃的予測と必要対策 :鈴木宣弘氏著『農業消滅』から-1

このところのグローバリズム批判の軸にある行き過ぎた資本主義がもたらすさまざまな格差と分断。 いわゆる新自由主義の考え方と行動と一致する農業問題であるが、これが人の生活の基礎である食料と直結しているが故に、こうした弊害と切り離して長期的な視点…

鈴木宣弘氏著『農業消滅 農政の失敗が招く国家存亡の危機』:勝手にしん・せん書-2

昨日2021/11/30に何とか駆け込みで11月中に読み終えた、鈴木宣弘氏著『農業消滅 農政の失敗が招く国家存亡の危機』(2021/7/15刊・平凡社新書)に大きなインパクトを受けました。 今回は、<勝手にしん・せん書>シリーズの2冊目に同書を取り上げます。 こ…

営農型太陽光発電が促す農業・食料政策、電力エネルギー政策の統融合

営農型太陽光発電とは、農地に支柱を立てその上に太陽光パネルを設置して発電し、固定価格買い取り制度(FIT)などでの売電収入を得、同時にパネルの下で農業を営み、収入を得る。すなわち営農と発電の副業・兼業システムと言えよう。台風などにも耐える強度…

2050年社会システム改革達成のための「2030年農業・農政中長期ビジョン」シリーズ

コロナ禍や大規模自然災害問題も包含して、一部再確認を含めて、2050年の理想農業・農政実現の課題を、思いつくままに挙げてみます。 1.食料自給自足国家実現のための農業政策推進2.農業行政改革(補助金、農業白書、農林水産省・地方権限分掌等他多分野…