柴田悠氏著『子育て支援は日本を救う』『子育て支援と経済成長』から考える子育て・少子化対策論-3

 

 

少子化対策への関心度の低さ

 随分機械的で無機的な仮説検証作業とその結果、という印象を抱くのは、柴田氏自身が、出生数の減少・少子化対策子育て支援の枠内に位置付けてはいないのでは、と思わせられるからです。
 例えば、非婚化・晩婚化がもたらす出生率・出生数の減少は当然のことと推察します。
 そこで、結婚したくても現状と将来の経済的不安から結婚しない、できない事情、子どもを持ちたくても、同様持たない、持てない夫婦という極めて一般的な事情・状況・環境等について、本書で取り上げることがまったくなかったことに、柴田氏の取り組みの特徴が表れています。
 統計データがないから、とされればそれまでですが。

 

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気になる出生率向上と子育て支援との関係性の希薄さ:柴田悠氏「子育て支援論」から考える-3 – 2050 SOCIETY