2002年小沢修司氏著から2021年宮本太郎氏著までの間、社会保障・福祉制度はどう変わったか

f:id:ageless2020:20210929174841j:plain

 そして小沢氏は、現存する企業中心社会を確認しつつ社会保障改革の必要性を主張し、主に国民負担の面からアプローチして方策を検討しますが、企業からの個人の自立を掲げるレベルにとどまっています。
 それにより、その方策として「ベーシック・インカム」を提案するに至るわけです。
 当然それは、家族世帯単位ではなく、個人単位での社会保障を目指すものであることを確認しておきましょう。
 同氏著におけるその主張・提案については、関連サイト http://basicpension.jp で、10月からシリーズ化して投稿を予定しています。

 一方宮本氏は、社会保障というよりも福祉、行政ではなく政治という用語を用い、「貧困」「介護」「育児」の3福祉領域での政治課題とし、これからの、それぞれにおいての「生活困窮者支援法」「介護保険法」「子ども・子育て支援法」の工夫活用の必要性を主張します。
 しかし、さすがにそれでは、従来の政治の変化を期待できないと理解しているためでしょう、「ベーシックアセット」という一つの理想的概念を提示し、これに21世紀福祉国家実現を委ね、期待するのです。

 

この続きは

2050society.com